伊藤健太郎の平凡なる非凡さよ
伊藤健太郎がまたまた羽ばたく映画が登場する。『十二単衣を着た悪魔』だ。
源氏物語の平安時代にタイムリープした伊藤健太郎が陰陽師として活躍する物語。原作が内館牧子・映画監督が黒木瞳・光源氏を敵視する弘徽殿女御役が三吉彩花と話題は尽きない。
時代劇映画主演と言われているが、タイムリープ系映画でもあり、小説の内容的には、かなりの面白い翻弄される伊藤健太郎を見れるエンタメ作品でありそうだ。
注目すべきは次のようなところだね。
弘徽殿女御に仕え翻弄されながらも陰陽師として周りから認められることで成長していく伊藤雷役だ。タイムリープ前の現代では、多くの会社から内定をもらえずに大学を卒業したさえないフリーター。出来る弟にコンプレックスを持つネガティブ男という設定だ。
イイよね。この役、伊藤健太郎にピッタシだと思わない?当然ながら、タイムスリップすることで、伊藤雷はどう変化していくか、ネガティブがポシティブに変わっていくかと予想できる展開なので、そのあたりは、伊藤健太郎は何故か、ピッタリなんだよな。
今までの彼の映画やドラマの役を見てくると、伊藤健太郎の良さは、やはり、その雰囲気の平凡さ・普通さにありそうな感じにある。そして、そこから進化していくってあたりを演じさせると、とても素敵なのである。
実際の伊藤健太郎は上背もありそれなりにイケメンであると思うが、簡単に、普通の平凡な男の役を上手に演じられるのである。そういう役者って、いそうでいないよね。そう思いませんか。身近さを感じさせてくれるのが彼の魅力ではなかろうか。
この、平凡なる非凡さ、だな。役者としての伊藤健太郎の魅力は。
黒木瞳監督も、映画の最後には、伊藤健太郎は清々しいお顔に変わっていったと評価していたので、その変貌ぶりにも注目だね。
毎回新しく作品に出演するたびに進化している男。伊藤健太郎氏であった。
十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞 (幻冬舎文庫) Kindle版
内館牧子の小説である『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』(幻冬舎文庫)が映画の原作である。内館牧子は近頃面白い小説を続々と出している。
例えば、これも舘ひろし主演で映画化された『終わった人』もある。これもナカナカ小説も映画も面白かった。
人の心の機微を描いて、なんぼのモノという世界の作家と言えるね。
そして、この映画『終わった人』で舘ひろしの奥さん役を演じていたのは「黒木瞳」であったのだ。その彼女が、今回の映画『十二単衣を着た悪魔』の監督になっているのだから、内館牧子との出会いが今回の小説の映画化にきっと繋がったのであろう。
59もの会社から内定が出ぬまま大学を卒業した二流男の伊藤雷。それに比べ、弟は頭脳も容姿も超一流。ある日突然、『源氏物語』の世界にトリップしてしまった雷は、皇妃・弘徽殿女御と息子の一宮に出会う。一宮の弟こそが、全てが超一流の光源氏。雷は一宮に自分を重ね、光源氏を敵視する弘徽殿女御と手を組み暗躍を始めるが……。エンタメ超大作!!
内容説明
映画『十二単衣を着た悪魔』
公式サイトでの各人のコメントは次の通りだ。
黒木瞳コメント
ネガティブな大学生を演じるのは、伊藤健太郎さんです。撮影は、ほぼ順番通りに行いました。すると、健太郎さんの顔が日に日に変わっていくのです。ダメンズだった(もちろんお芝居ですが)彼が、ラストシーンでは見事なまでの清々しい顔へと変化していきました。彼の演技の賜物ですが、さらに彼を突き動かしたのは、『十二単衣を着た悪魔』が持つ小説の魅力だと、私は再確認した次第です。
伊藤健太郎コメント
彼の芝居に対する姿勢と同じ。変わっていく自分・成長していく自分に価値を見出す。
この映画は取柄もない、自分に自信がない現代の男の子がそれまで行ったことのない世界で成長していく物語です。タイムスリップするお話は初めてではないのですが、映画で時代劇は初めてになります。人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいたときはとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました。このような情報解禁の発表タイミングが自身の誕生日と重なるのが初めてなので嬉しいです。ぜひ劇場でご覧ください。
三吉彩花コメント
弘徽殿女御役を演じさせていただきました三吉彩花です。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。是非楽しみにしていただけたら嬉しいです。
映画説明Youtube
映画の全体について、しっかりコメントをしているYoutubeがこれだ。
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