雪花の虎ー東村アキコ、歴史を書く

漫画

東村アキコ、畏るべし

何故か、作者自体がおかしい

東村アキコの漫画は正直面白い。これから、随所に紹介をしていくつもりだし、その良さを事あるごとに話をしていく予定である。何故か、私は、現在、かなりの東村アキコ推しの一人なのである。理由は、この漫画家自体がかなりの面白さを持ち合わせているに違いないからだ。東村のギャグ系漫画の数々を読めば簡単に判ることだが、彼女自体がかなりのオモロイ存在なのだ。まあ、言ってみればだ。小説界の林真理子、エッセイスト界の中村うさぎ、芸能界のマツコてな感じの存在自体を感じるのだよ。私は勝手にそう思っている。要は、彼女の存在自体の可笑しさがより濃く漫画に反映しているのは間違いない。マンガを読めば、良く判るのだよ、そのおかしみが。笑いのツボが。その何とも言えない人柄の良さというか悪さというか(?)、彼女の個性の強さが、そこら中に漫画に表れているのだ。畏るべし、東村アキコよ。

NHKの漫勉で浦沢直樹と対談だい

いま最も注目を集める女性漫画家、東村アキコ。初めて挑戦した歴史漫画「雪花の虎」の現場に密着する。漫画界屈指と言われる執筆スピードが、浦沢直樹を驚かせる。また、10人以上のアシスタントを的確な指示で使いながら、人物の表情にとことんこだわる制作スタイルが明らかになる。

東村アキコについては、NHKのドキュメンタリーで、浦沢直樹が東村アキコについて、リサーチをしている。そうなのだ。あの漫画研究テレビの「浦沢直樹の漫勉」なのだ。そこで、こんなこと言ってるぞ。

東村アキコ | 浦沢直樹の漫勉 | NHK
いま最も注目を集める女性漫画家、東村アキコ。初めて挑戦した歴史漫画「雪花の虎」の現場に密着する。漫画界屈指と言われる執筆スピードが、浦沢直樹を驚かせる。また、10人以上のアシスタントを的確な指示で使いながら、人物の表情にとことんこだわる制作スタイルが明らかになる。

ポイントはこれだぞ。浦沢直樹は、東村アキコが初めて挑戦した歴史漫画「雪花の虎」の現場に密着する。漫画界屈指と言われる執筆スピードが、浦沢直樹を驚かせる。また、10人以上のアシスタントを的確な指示で使いながら、人物の表情にとことんこだわる制作スタイルが明らかになる。東村アキコはタダモノではなかったのだ。拘りぬくネ~ちゃんでありました。そんな、東村アキコが歴史漫画に挑戦と。どうしたんだ、オマエさんは。勉強嫌いじゃなかったのかい?

東村アキコ、どうして、そこへ行くんだ?

東村アキコに歴史??

どうせ、面白くないだろう。東村アキコに歴史漫画なんて無理だろうと高を括って、唯一、読むのを辞めていた漫画だった。そう、「雪花の虎」だ。なので、いつの間にやら、単行本は8巻まで行ってしまっていたのである。漫画好きの私としては、問題だね。このスタンス。だいたい色々なのを殆ど物色していたので、読んでいないマンガとして残ってしまい、やむを得ず、読みだしたのが事実。しかし、読み出すや、東村アキコのおもしろ漫画路線でありながらの歴史漫画としての流れもあり、一気に読んでしまったのである。どうして、この人は、この歴史人物に焦点を当てて、延々と歴史に一部忠実に漫画を描いたのかが少しわかったような気がした。それは、上杉謙信が女だったとしたらのコペルニクス的転換を東村アキコが信じたからだ。そして、それを窺わせる要素が幾つも転がっているのも事実であり、面白いネタを掴んだという感じなのだろう。

ちなみに、東村アキコが詳細な歴史上の説明を要する際は、歴史が苦手な人に向けた「アキコのティータイム」という雑談や近況を交えた簡易な説明が同じページの下部で展開されるのだ。畏るべし、東村アキコ。 歴史嫌いの人のためにも、オモロイ設定をしておるのだよ。

上杉謙信

東村アキコは、上杉謙信が女性だったらということで、ストーリーを考え展開をしていった。まさに、歴史好きでもない東村アキコは、謙信が女であったなら、スゲー面白いじゃんと来ちゃったのであろうね。

上杉謙信は、屈指の戦上手で類いまれなる戦国武士であると同時に、毘沙門天の化身と自分を位置づけ、哲学的な生き方をした人間である。生涯不犯で妻帯禁制を貫いた男で、浮いたウワサはない。そして、独りでお堂に籠り、本を読んだ。こんなところから、謙信は女ではなかったのかという噂話が発生してきたのだろうね。戦うスタンスは極めて公正であり、戦国武将としては、野獣のような感じがしない人間なのである。

雪花の虎4   平成29年3月13日読了

雪花の虎

あらすじ

戦国の世を、義を貫いて駆け抜けた軍神・上杉謙信。
毘沙門天の化身とされる名将中の名将は、実は、女だった―――

時は享禄二年、1529年。
越後の春日山城城主・長尾為景の第3子が誕生する。
不甲斐ない嫡男・晴景に代わる後継ぎとして期待された赤子は、
しかし女児だった。

失望する為景だったが、すぐに決意を新たにする。
「この子を、姫武将として育てる」「名を虎千代とする」と――

強い父、やさしい母、穏やかな兄、健気な姉に囲まれ、小さな山城でお転婆に育つ虎千代。
その双肩に背負う運命の重さを、未だ知るよしもなく……。

東村アキコが挑む本格大河ロマン、
越後の虎、女・上杉謙信の一代記がいま、始まる!!

Amazon Kindle版 内容紹介

歴史をぶっ壊す

上杉謙信が女性だったらというテーマで、上杉謙信の歴史絵巻を再構築してしまった。しかしながら、女城主を作ったことで、東村アキコは全ての登場人物の再設定と再創造が図られ、面白い漫画に逆に仕上がってしまった。武田信玄も部下たちも足利も東村アキコ風の漫画に仕立て上げられ、それはそれで、宝塚歌劇状態であるとも言えるのだよ。そこがまたまた面白い。上杉謙信とそれを取り巻く男達の世界。男装の麗人である上杉謙信。前提が逆転すると、歴史も面白いように変わって見れる。どちらにせよ、これからも続く謙信。東村マジックがこれからどづなっていくのか楽しみですね。是非、一読して下さい。

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