悪女映画,白いドレスの女,氷の微笑,シャロン・ストーン,白ゆき姫殺人事件,サイレーン,菜々緒

映画が結構面白いのは、悪女が出た時だ。これは結構、結末が読めないので、俺達をワクワクさせる。悪女系映画は、間違いなく、ヒットする。悪女いるといないとでは、映画のキレ味が全く違う。

例えば、洋画では、「白いドレスの女」のキャスリーン・ターナー。この映画の時のキャスリーン・ターナーは謎めいた女として、エロチックで神秘的だった。だからこそ、暑いフロリダの夜に白いドレスが映える。当然ながら、ウィリアム・ハート演じる若い弁護士は彼女に溺れていく。そして、悪女の作った恐ろしい罠にまきこまれてゆく。当然ながら、これも、遺産相続という金が引き金だ。とにかく、今の夏と同じようなうだる暑さのサスペンス・ミステリー。悪女は夏、白いドレスが似合う。

「氷の微笑」のシャロン・ストーン。この悪女はハードボイルドにクールだった。俺は簡単にストーリーの結末展開を騙されました。彼女は、周りの人間が何人も死んでいる作家。警察の取り調べの時のシャロン・ストーンのエロチックさが有名だ。彼女は全く動じることなく取り調べに応じ、ノーパンにミニスカートでやたらと足を組み替える。これで、この作品は男にウケるサスペンス映画として、ヒットしてしまった。本当に、これが、この映画のミソ。映画全体に、魔性の女に翻弄される男たちのことが描き出されている。シャロン・ストーンはそれほどまでに美しく、ミステリアスでクールで聡明なのだ。これは悪女の１つの条件だね。

「蜘蛛女」の女殺し屋モナ（レナ・オリン）。この人の悪女ぶりにはゾクゾクしました。モナは目的のためなら手段を選ばぬ残忍な女。本当に、オソロシイ。美しく冷酷な悪女と彼女と関係したがために破滅していくゲイリー・オールドマン演じる悪徳警官ジャックの姿を描いた暗黒街映画と言うべきか。そして、マフィアのボスにロイ・シャイダー。結構、凄い役者が配置しております。
どの映画でも小説でも悪徳警官は金と女にまみれて破滅していくのだけれど、そこに、暗殺者蜘蛛女モナが関わり、ナカナカの恐ろしさに変化していく。二転三転のモナの行動に驚く。特に、彼女が自らの腕を切り落とし、同じく腕を切ったシェリーの死体を焼いて、自分の死を偽装するところなど、ここまでやるかという感じ。しかし、これが悪女なのだろうな。

悪女、目的のためなら、どんなこともする。勉強になりました。

「ミザリー」のキャッシー・ベイツも本当に怖かった。あの、スティーブン・キングの原作を映画化したサイコ・スリラー。だから、めっちゃ、面白いというか、ドキドキする怖さ。出演はジェームズ・カーン、キャシー・ベイツ。この映画、今で言うところのストーカー映画と言えるのかもしれない。人気作家（ジェームズ・カーン）とその熱烈なファンであるキャシー・ベイツの二人演技が続く映画なのだが、この作品の凄いところは小説への偏執的な愛と執着を持ったファンの異常な行動が恐ろしいのである。そこに猛吹雪に閉じ込められた人気作家の恐怖が描かれる。怖！！彼女がかつて何度も殺人を犯した精神異常者であることも後から分かってくる。

悪女はその男の才能にとことん執着する。

例えば、韓国映画では、「悪女／AKUJO」。この殺し屋として育てられたキム・オクビンは最強の戦士だ。

犯罪組織の殺し屋として育てられたスクヒ（キム・オクビン）の悲しい人生とハードなアクションが凄い。韓国映画ではお決まりの刃物系の殺戮もこれでもかとある。

悪女に最後までなれない悪女の悲哀。

例えば、邦画では、「白ゆき姫殺人事件」の菜々緒。古いところだと、「鬼畜」の岩下志麻、「疑惑」の桃井かおり。それから、近頃では、「渇き。」・「私の男」の二階堂堂ふみ。この若手女優は悪女役が板についている。そういえば、AKB出の篠田真理子が近頃、悪女役で売り出している。「ビジランテ」での悪妻もそうだが、「ギャングース」でも、闇金の女を演じていた。この方向で行きそうだな、今後。
例えば、TVドラマでは、「サイレーン・刑事×彼女×完全悪女」の菜々緒が悪女としての地位を完全に確立した感じだ。謎の美女・橘カラを演じた菜々緒にグイグイ話を持っていかれたサスペンスドラマ。