ミッドナイト・ガイズ

アル・パチーノ
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映画との出会い方

面白い映画と出会う。運の良い時がある。期待もしていないのに、何故か出会えるそんな日がある。そういう時は何故か、いつも静かに落ち着いた日だったような気がする。殆どの日本の映画館で上映されてきた映画を観てきているので、プライムビデオやDVDレンタル店で観る映画は自分にとって大体が2度目の視聴と言うことになるケースが多い。ところが、この映画は観ていなかったのだ。コロナであったからなのか、それとも見忘れていたのか分からない。少なくとも、この二人の名優が出ているのだから、見落としは許されないところなのだが。だから、プライムビデオの中に、この映画を見つけた時はどうせ古い映画だろうということでスルーを何回かしてしまった。だが、プライムの中に見るべき映画がなかったので、結局はこの映画に行き着いたわけだ。そして、それは静かな穏やかな11月の日曜日だったからなのだ。運が良かったのである。間違いなく。

歳を取るってことと男の矜持ってなところ

この映画、多分、低算で多分作られているけれども、良く出来たストーリーになっている。脚本が良いのだろう。

この映画の良さはどこにあるのか?それは、このブログでも他の作品でも良く書いてきていることであるが、歳を取っていくこと、シニアであることを主テーマにし、そのことを突き詰めた作品であるところなのであろう。そこに、男の人生の矜持が加わるってところに、いぶし銀の魅力があるのだと思う。そして、そこには当然のことながら、ハードボイルドな雰囲気がどうしても漂ってくる。そうなのだ。歳を取った魅力は、実に、その男の世界が広がっていることなのだ。

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出典:(C)2012 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC.All Rights Reserved

その映画こそが、『ミッドナイト・ガイズ』だ。アル・パチーノ、クリストファー・ウォーケン、アラン・アーキンのアカデミー賞3大名優が出演しているギャング映画だから凄いのだが、予想以上に、この3人の老年的俳優の名演技が光るのだ。特に、アル・パシーノのセリフの全てが憎いくらいに素晴らしい。あの枯れたようなハスキーボイスでクシャクシャの疲れたような顔で喋る言葉の1つ1つが渋すぎる。マジに、結構いいことを喋るのだ。そして、クリストファー・ウォーケンの寡黙な中に垣間見せる男の切なさややるせなさ。歳を取るってことは、こうあると良いかなって感じもしてくるのだ。それぞれの男が持つ矜持を結局は実行していくのだが、男の友情っていうのはこうでなくてはいけないなと思うくらい素敵なハードボイルドさがあって、観終わってから、とても、気持ちの良いものになりました。

映画『ミッドナイト・ガイズ』

是非、ご鑑賞下さい。男の矜持が炸裂するシニアの生き様。イイねぇ。

28年の刑期を終えて出所したギャング、ヴァル(アル・パチーノ)は、ギャング仲間のドク(クリストファー・ウォーケン)と再会を果たす。彼らは久しぶりの再会をうが、ドクは彼らのボスであるクラップハンズ(マーク・マーゴリス)に、ある難題を押し付けられていた。それは、“翌朝の10時までにヴァルを殺す”こと。しかし、ヴァルを目の前にしたドクはその事実を打ち明けてしまう。そこで二人はスポーツカーを盗み3人目の仲間、ハーシュ(アラン・アーキン)を連れ出し、久しぶりに3人でひと暴れしようと企む。人助けや警察とのカーチェイスを楽しむ彼らだったが、約束の時間は刻々と迫っていた――。

内容紹介

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