伊藤健太郎研究16:ひとって こわいね(詠み人知らず)

伊藤健太郎

ひとって こわいね

きのうまで あのひとに ほほえんでいたのに そういうことで 

まったく ちがうかおに なってしまうんだ

ひとって こわいね

いじめはいけないって おしえてくれた おとなのひとも いじめはするんだね

しゃかいって こわいね

しゅうだんになると とても つよいきもちになるんだね

しゃかいって こわいね

こじんでないと なんでもいえるのかな

いまって こわいね

だいじなのは いまだけなのね それまでの どりょくは かんけいないのかな

みらいって こわいね

ひとのみらいを かんたんに こわすことも いとわないひとが 

こんなにも おおくいるんだね

これからのことを かんがえてあげたらいいのに 

だめなのかなぁ おとなってむずかしいな

そういうおとなって とっても こわいんだけど 

そういうことをいったら おこられるのかな

そういうような はんのうをしたら ひととして だめなのかなぁ 

むずかしいな おとなは

ふしぎだなぁ おとなって ふしぎだなぁ 

じぶんが そうなったら つらいのに

あのひとが あくにんなんて とても おもえないんだけど

あのひとの たちふるまい ことば めのかがやき に 

あくっていうの そういうものは まったくかんじなかったけどなぁ 

みかたが あまいのかなぁ

でも いまは そういうことをいったら だめなんだよね 

よくわかんないけど ふしぎだなぁ よのなかは

ことばにしないけど あのひとを おもいやっているひとたちが たくさんいるよ

それって とてもすごいことで そういうひとたちのこと を かんがえないのかな

わたしは どっちかといえば そっちのひとなのだけど 

それって よくないことなのかな

ふしぎだなぁ よのなかは

ひとって こわいね

でも あのひとは おおくの がめんのむこうで 

よのなかは そうじゃないんだよと おしえてくれたような きがする 

ゆうき も しあわせ も もらったけど それは まぼろしなのかな

そういうことを わすれろって いうことなのかしら

とても えらい おとなのひとって なんか こわいね すごいね

いろんな あまり しりたくないことを たくさん ほりおこすのね

それって、ほんとなの

ちいさなこえでしか いえないけど  

わたしは そんな おとなには なりたくないな なんとなく

そんなおとなより あのひとのほうが よっぽど ・・・・

ひとのしんじているきもちを ないがしろにしてほしくないな

それだけでも いわせて

ひとって こわいね

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