白川 道

小説
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白川道の破天荒さ

白川道の小説と映画とその人物の破天荒さを見ていこう。

このおっさんは正直只者ではなかったな。

生き方も小説もハードボイルドと言えようか?

伊集院静よりも、無頼派なのではないか?正直なところ。

追悼 白川道

事実婚の相手である新潮社の出版部長であった「中瀬ゆかり」の追悼文が結構泣ける。

 世間では、麻雀・競輪のギャンブル狂、無頼派ハードボイルド作家、借金だらけの生活破綻者、という評価だったが、白川道はその作風のまま、ピュアで寂しがり屋のロマンチストで、愛すべきろくでなしだった。・・・・・・・・・・・書斎に遺された原稿用紙には「世の中には、心を焦がす人間と、そうでない人間がいる。この小説は心を焦がす人にだけ読んでもらいたい」と万年筆で走り書きされていた。

【追悼・白川道】心を焦がした流星
[レビュアー] 中瀬ゆかり(新潮社出版部部長)
【追悼・白川道】心を焦がした流星――中瀬ゆかり | レビュー | Book Bang -ブックバン-
作家であり、私生活では私の19年来の事実婚のパートナーでもあった、「トウチャン」こと白川道が逝った。…

絆(海は涸(かわ)いていた)

絆(海は涸(かわ)いていた)はなかなか渋かった。

まずはこの小説を読むか、古い映画をぜひ観てほしいところだ。

男の切ないハードボイルドを学ぶには持って来いの作品だと思う。

不幸な家庭に生まれ育った伊勢と温かな家庭を築いている佐古。

大切な女を守るために、群れずに闘いぬく。――その切なさが沁みるのです。

伊勢がこの事件の中心であることを確信した刑事佐古が、伊勢の漢気を知りながらも、つきつめていく。

男の強さも弱さも描かれた切ない白川道のハードボイルド小説。渋すぎるぜ。

映画は今では二大俳優となった渡辺謙と役所広司がW主演と言って良いだろう。

伊勢を役所広司。佐古を渡辺謙。ヤクザと刑事。両方とも、男の哀愁を感じさせる演技だった。

海は涸いていた (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 1998/3/30 定価¥869 都内に高級クラブ等を所有する伊勢商事社長、36歳の伊勢孝昭は暴力団に会社の経営を任されていた。彼には殺人の過去があったが、事件は迷宮入りしていた。しかし、孤児院時代の親友が犯した新たな殺人が、その過去を呼びおこし、警視庁・佐古警部が捜査に当たる。そんな折、伊勢はヤクザ同士の抗争に巻き込まれて――。天才音楽家の妹と友人を同時に守るため、男は最後の賭に出た。
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