オダギリジョーの才能見たり、素晴らしい
オダギリジョーが演出・脚本・編集を手掛けたテレビドラマが物凄く面白かった。
それは、NHK総合の「ドラマ10」で、この10月1日まで3話完結のテレビドラマ『オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ』なのである。
コメディサスペンス映画とも言えるし、ストーリーが際立っているほど、面白いのである。オダギリジョーは、昔から映画監督になりたかったのであろうが、その才能はかなりあると見極められたのである。
そうか、彼は、こういう映画やドラマを作りたかったんだろうな。確かに、全体としては時効警察風ではあるものの、それ以上に、脚本が良く出来ていると言って良いのではなかろうか。ファンキーで楽しい会話や筋書きが楽しい。主人公に、オヤジ警察犬に持ってきているところからして、「(Gosh!!) このヤロウ」なのである。
オダギリジョーのコメント
今、我々が生きているこの世界は、不確かなもので一杯です。
何が真実で何が正義なのか、ますますわからなくなってきています。1年前の緊急事態宣言の中、巣ごもりといわれる生活を送りつつ、
この時代に描くべき作品は何か?と繰り返し自問しながら書いた作品です。もちろん優等生なものになるはずはなく、
賛否の大波紋を広げるであろう、世に『挑む』作品が生まれました。そして素晴らしいスタッフ、キャストが共に立ち上がってくれました。
今、この世界で、共有してみてください。
面白いかもしれません。世の中の何が真実で、何が虚構か。
世界はとても不確かなものです
出典:NHKPR
出演者豪華すぎ
このドラマ、それほど、宣伝がなかったけれど、実に、出演陣が凄いのである。演出もオダギリジョーが手掛けているのだから、多分、オダギリジョーの信頼できる俳優仲間が友情出演しているという感じなのである。良くここまでの人達を集められたものだと感心してしまうのである。俺としては。オダギリジョーの人望の高さを感じてしまうところである。
邦画映画好きの俺としては、驚きを隠せないくらいの俳優陣達である。この人達を観るだけでも、このドラマを観る価値はあるのである。
狭間県警鑑識課のメンバーが凄い。(狭間県警という名称も素晴らしいけど?!)
主人公的な池松壮亮を筆頭に、麻生由美子、國村隼、本田翼。そして、組織犯罪対策課に、クッキー!元警察犬係の警察官だったフリーの記者に、永瀬正敏。これだけ書いただけでも、どの人も主演をはれる凄いメンツなのだけど、更に、豪華俳優陣が勢揃いしてくるのである。
対する暴力団組長に、若頭に松重豊、組員に村上淳、中野太賀。ハングレ組織のリーダーに、永山瑛太。
女児失踪事件で12年後に成人となり死体として発見された女性に玉城ティナ。ホームレスに、柄本明。謎の老人に、橋爪功。ダイナー風犬カフェのマスターが嶋田久作。占い師に奥さんの香椎由宇。
そして、何と言っても、スーパーボランティア役の佐藤浩市だろう。
まだまだ、有名な俳優陣が続々と出てくるのだから、驚くし参ってしまうのであるのだ。
兎に角、オダギリジョーの再発見が楽しい
兎にも角にも、オダギリジョーの初めてであろう今回のテレビドラマ作品は観ていて、楽しい。そして、コメディなのに、ちゃんと、サスペンスを仕込んである。
今回のドラマを作成するにあたって、彼は、コロナ禍の中で、不確かなもので一杯だけど、それだからこそ、この作品を通じて、真実に近いものを探してみたと言っている。確かに、笑えるコメディサスペンス警察系ドラマなのだけれど、面白さの向こうにある彼の求める正義とか真実が最終回に向かって浮かび上がってくるのである。
可笑しさや楽しさや笑いの中にこそ、困難に立ち向かう上での力になるのではないかということを描いているのかもしれない。こんな不確かな不安なコロナ禍の世界だから。だからこそ、敢えて、こういう作品を提供してきたオダギリジョー、畏るべし。
それに、この今の世界、犬や猫に癒されることも、大事なことなのだろうな。兎にも角にも、一度このドラマを観られることをお薦めする。
本田翼さん オダギリジョー・オリバーな犬の話
本田翼も、オダギリジョーの才能にビックリ。
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