信長のシェフ

漫画
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この漫画の凄さよ

この漫画は既に25巻まで単行本が出ている。タイムスリップ系の歴史漫画としては、大変なロングランである。そして、この漫画は、なかなかどうして、初めてのタイムスリップ系歴史ものとしては新ジャンルを確立しつつあると言えるのではなかろうか。そこがまず凄い。原作者のこの発想が凄くないか?ある程度史実になっている戦国時代の世界に、全く現代の違う職業の人間を持ってくる。そのように、この2つの世界観をミキシングすることで、そこの衝突から出てくるであろう新たなストーリーを史実に沿いながら創作していっているのだ。面白しくはないか?この漫画、なんてたって、ある程度、史実に基づいたものに根差しているのだ。そうだよな、この時、織田信長はこう行動し、上杉謙信は確かこういう人物だったよな、豊臣秀吉も明智光秀も実際に織田信長と関係はこうだったのだろうなとか・・・などなどと思うし、歴史の勉強になるのだ。そこに、料理人ケンが絡むことで、かなり、話はアウフヘーベンしてしまう。熱いね、正直。だから、面白さ、ボーナスポイントだ。

料理が凄い

それに加えて、この漫画のワクワクするとこところは、料理の点である。現代のフランス料理を中心にした料理の数々のものを戦国時代の食材や調味料の少ない中で、ケンが頭を使って作っていく。その料理の美味しさと卓抜さに、歴史の有名人物達が舌鼓を撃ち、ケンは何度も生死を乗り越えている。だから、面白い。確かに、人間というものは、おいしい食事や飲み物を通じて、人と分かり合えるのかもしれない。てなことを、歴史スペクタル風に料理の魅力を教えてくれるのだ。そして、タイムスリップして料理をすることで、歴史の大きな歯車は変えませんけど、歴史には大変な味付けはしましたよ的なところを持ち込んでいる。本当に良く練られた漫画だよね。ケンもなんとか織田信長を生かそうと心の中で考えるけど、そこに介入したら、歴史が変わるからね。そこは、タイムパラッドクス系の話の最低原則ですね。そこは守っている。

それにしても、ケンの作る料理は美味しそうだよね。デザートも美味しそうだし。

織田信長よ

そして、最高の登場人物はなんといっても、織田信長だろう。この誰もが憧れる戦国時代最大の天才的野性的理知的戦国武将の存在感は余りあるほど、大きい。冷徹な感じがするが、ケンを料理人にして、彼を重用し利用するスタンスは懐が広いというか、大きい。多分、こんな人物だったのだろうなと思えてくる。そして、彼の周りで多くの事件が起きる。彼が出てくると、ハラハラする。見据えている世界が人と違うのだから。彼の目指すところが普通の人と全く違うのだから。多分、織田信長はケンが未来の世界から来ていることもお見通しであろう。普通の人がありえないと思うことも、織田信長は自分の中に取り込んでいくような感じがする。今、現代、こういう器を持った男がいるだろうか?お目にかかったことがないな、ついぞ近頃という感じだ。そういうことを感じさせてくれる織田信長像をこの漫画は描いてくれている。天晴れです。

*ちなみに、今、私は、甲斐谷忍先生の「新・信長公記~ノブナガくんと私」なる漫画を追っています。これは、現代にDNA操作クローンで生まれてくる戦国時代の有名武将を高校生にして工業高校の1つのクラスに集合させるとどうなるのかという漫画だけど、のっけから面白い。とにかく、次はどうなるのだろうという感じのコメディ系タイムパラドックス系一押し漫画であります。読んでみて下さいね。

信長のシェフのあらすじ

ちなみに、信長のシェフの最初のあらすじは以下の通り。

現代の料理人・ケンは、戦国時代にタイムスリップし、記憶を失ってしまう。彼が目を覚ますとそこは戦国時代だった。自分自身については過去はおろか、本名すら思い出せないケンであったが、料理の技法や料理に関連する記憶だけは残っており、自身が未来から来た者である事を自覚する。料理人ケンは、間者と思われ斬り殺されそうになり、川へ飛び込んで逃げた。川を流れていた瀕死のケンを助けたのは、夏という女性の刀鍛冶。自分の過去も、現代人であることも思い出せないケンだが、料理の技法や料理に関連する記憶だけは残っていた。この時代に存在しない調理法による料理を売り出し、京の都で評判になったケンを、織田信長は自分の料理頭に取り立てた。京で評判の料理の噂を聞きつけた信長は、強引にケンを自分の料理人にする。戦と料理が織りなす前代未聞の戦国グルメ絵巻!(一部、Wikipedia風)

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