不老不死の映画と漫画と文学

SF映画

永遠の課題「不老不死」は近くの科学

4つの科学研究

不老不死については、歴史的にも、大きな争点になってきたと言えるだろう。紀元前3世紀ころ始皇帝 が不老不死を求めたことは有名だ。 仙人を連れてくるようにとか、仙薬を持ってくるようにと命じたことが史記に記録されているのだ 。

現代は、この「不老不死の実現」がより身近になっている科学の進歩があった世界であると言えるであろう。その科学の進歩は、4つの科学研究に分類されるという。それは、ゲノム編集・分子アセンブラー・IPS細胞・人間の記憶の機械への移植という分野なのである。最初の3つの科学研究が人間細胞を生物的に変えていくもので、最後の科学研究が肉体のない世界の話である。この4つの科学研究は、ざっと言うと、次のようなことらしい。

ゲノム編集とは生命の設計図である遺伝情報を編集。ゲノム編集を人間に行うことで、病気にならない体を作り出すことは可能で、病気なる可能性のある遺伝情報を切り取ることや、切り取られたDNAの新しく持つ性質によって、感染症を予防可能にするといわれているのだ。

分子アセンブラーとは、原子を材料にして物質を作り出す機械。分子アセンブラーが進化すると臓器や細胞までを、作り出すことが可能になるという画期的なももの。老化によって衰えるていく体の組織を定期的に分子アセンブラーを用いて補完することで、理論上は老化しない体を作ることができるといわれている。

IPS細胞は、他の細胞の役割をもつことができる多能性幹細胞のこと。IPS細胞は損傷した臓器や組織を再生することができる。病気や老化によって損傷した臓器に、IPS細胞を使うと臓器が回復し正常に機能することができるのだ。

機械へ人間の意識を移植することは実現しうるものとなってきています。人間の記憶を機械に写すことで、老いることのない意識の世界を生きることができるようになるというもの。

不老不死の研究はどこまで進んでる?最新の研究事例を紹介|日本NMN研究会
「不老不死の研究って何をしてるの?」「不老不死って実現するの?」 今、そのようにお考えではありませんか? そんなあなたに

トランセンデンス

この最後の科学的技術の意識の機械化は、既に映画でこの世界を再現していますね。そう、人間の意識をコンピューターにアップロードさせ仮想の世界で永遠に生き続けるというものですよね。色々この意識機械化映画はあるのだけれど、ジョニー・デップ主演映画の『トランセンデンス』が一番有名ですね。


トランセンデンス Blu-ray

死すべき運命だった科学者ウィル。しかしその意識は、死の間際に妻エヴリンにとってスーパーコンピュータへとインストールされた。
意識だけの存在になったウィルは、オンラインにつながる軍事機密、金融、政治から個人情報まで、世界中のあらゆる情報を手に入れ、究極的な進化を遂げる。
そしてナノテクノロジーを駆使し、現実の世界にまで及んだ彼の力は、遂に生命までもコントロールし始めた。
常人を遥かに超える力で増殖し、拡散し、支配するウィルに「彼は私の愛した人だったの?」と信じる心が揺らぎ始めるエヴリン。
まるで神のごとき力を手にし、変わり果てた男に世界は恐怖を感じ、密かに抹殺計画が進行し始める。そしてエヴリンにも選択の時が・・・

不老不死の映画で気になるものは

Arc アーク

まあ、実に、不老不死映画は結構多いのである。つい最近映画公開された『Arc アーク』だって、不老不死問題である。主演の芳根京子が素晴らしいのでもあるが。もしも永遠の命が得れたら、貴方の望みは叶えられるのか?結局は永遠の命を得ることで逆に生の意味合いがどうなっていくのかが大変重要な論点なことを不老不死映画はいつも伝えてくるのであるよ。

映画『Arc アーク』オフィシャルサイト|2021.06.25 FRI
人類初、永遠の命を得た女性の物語、主演:芳根京子が17歳から100歳以上までを熱演! 俊英・石川慶監督が世界的SF作家ケン・リュウの傑作短編小説「円弧」を実写映画化!6/25(金)公開決定!!

アデライン 100年目の恋

この『アデライン 100年目の恋』も不老不死映画としては、面白く出来上がっているラブ・ストーリーだね。ブレイク・ライヴリーの美しさが極めつけであるが、29歳のまま老けなくなったら、人はどのように生きていくのかというあたりの心理も描かれていて、やはり老化というものがないことの苦しみも逆に分るような話だね。一見の価値ありです。

奇跡的な出来事がきっかけで年を取らなくなってしまったアデライン・ボウマン。100歳を超えているのに29歳の姿のままの彼女の心の支えは、愛犬と、老いた一人娘フレミングだけ。
偽名を使い、住む場所を変え、友人も作らず孤独に時を過ごしている。そんなアデラインの前にカリスマ的な魅力を持つ青年エリスが現れる。エリスにどんどん惹かれていくアデラインだが、二人の間に秘密と過去の恋が立ちふさがり・・・・・・。あらがうことのできない運命に流されて生きたアデラインが100年のときを経て見つけたものは?見る人のハートを揺さぶる、現代版ラブファンタジー。

気になる不老不死漫画

無限の住人

大変に長い漫画であるが、とても面白い。不死の肉体を持った武士の生き様がストーリーの骨格であるが、この作品が中心に据えるテーマは、生と死、そして正義とは何か?とかなり深いのである。木村拓哉主演の映画にもなり、お薦めの漫画である。


無限の住人 超合本版(1) (アフタヌーンコミックス)

父を殺し、母を攫った剣客集団『逸刀流(いっとうりゅう)』に復讐を誓う少女・浅野 凜(あさのりん)は、「百人斬り」の異名を持ち、己の身体に血仙蟲(けっせんちゅう)という虫を寄生させることで不死の肉体を持った剣士・万次(まんじ)を用心棒として雇い、逸刀流の統主である宿敵・天津影久(あのつかげひさ)を追う旅を始める。


無限の住人 [DVD]

かつて100人斬りと恐れられた伝説の人斬り・万次(木村拓哉)。妹を失い〈生きる意味〉を失った時、謎の老婆に無理やり〈永遠の命〉を与えられてしまう。斬られた傷は勝手に再生し、死にたくても死ねない〈無限の体〉になってしまった。ある日、親を殺され、仇討ちの助っ人を依頼したいと現れた少女・凜(杉咲花)。どこか妹に似るその姿に、無限の命を使い、用心棒として凛を守ると決めたのだった…。

兎が二匹

『アデライン 100年目の恋』と同じ愛と不老不死について漫画で描いているのが、これだ。『兎が二匹』。不老不死で永遠に生き続けるということは、出会った人たちの死を永遠に見送り続けるということ。恋をしたって、最後は置いていかれてしまう。この問題が、今回の不老不死で気になる映画・漫画・小説には常に問題として提起されてくる。それならば、人間は今のままで良いのだろうか?適切な生の期間というものはあるのだろうか?生命の寿命は科学技術の進歩による後天的な延長は本当に良いことなのだろうか?そういうことを倫理的に考えなくてはならない時代に突入したのは間違いないだろう。


[まとめ買い] 兎が二匹(バンチコミックス)

外見は20代の女性ながら、398年も生き続けている不老不死のすず。彼女の日課は、同居している19歳の青年・サクに自殺を手伝わせること。サクは死んだはずのすずが目を覚ますたびに、すずと一緒に生きていきたいと懇願するが、辛い記憶を背負った彼女は、ある日確実に死ぬ方法を思いつく―――。注目の新鋭作家が綴る、死にたくなるほどすれ違い想い続ける永遠の愛の物語。

上田岳弘の不老不死小説

そんな論点を含めて、現代小説家の中で、不老不死問題についてメスを入れているのが、上田岳弘だ。彼の小説は今の現代を扱って、極めて面白い切り口で攻めてくる。一読の価値はあると思われる若手作家であろうな。

芥川賞作家・上田岳弘が語る - 不老不死が実現する未来 - FQ (Future Questions) - Yahoo! JAPAN
不老長寿の先にある不老不死。人類はその夢を、神話や伝説に託して語り継いできた。近年でも『紙の動物園』などのSF小説から、『ブラック・ミラー』や『アップロード』といった映像作品まで、不老不死を題材にした作品は枚挙に暇がない。日本の純文学の領域で、不老不死というテーマを突き詰めてきたのが、芥川賞作家の上田岳弘氏(41)だ。...

太陽・惑星


太陽・惑星

アフリカの赤ちゃん工場、新宿のデリヘル、パリの蚤の市、インドの湖畔。地球上の様々な出来事が交錯し、飽くなき欲望の果て不老不死を実現した人類が、考えうるすべての経験をし尽くしたとき、太陽による錬金術が完成した。三島賞選考会を沸かせた新潮新人賞受賞作「太陽」と、対をなす衝撃作「惑星」からなるデビュー小説集!

キュー


キュー

前世に太陽と同じ温度で焼け死んだと話す少女が同級生だった「僕」は、この惑星で平凡な医師として生きていたが、いきなり「等国」なる組織に拉致された。彼らによれば、対立する「錐国」との間で世界の趨勢を巡り争っており、その中心には長年寝たきりとなっている祖父がいるという。その祖父が突然快復し失踪、どうやら私の恋人を見つけたらしい。一方、はるか未来に目を覚ました自称天才の男は迎えに来た渋い声の異郷の友人と共に、“予定された未来”の最後の可能性にかけるため南へ向かい、途中、神をも畏れぬ塔を作り重力に抗おうとしたニムロッドの調べが鳴り響く。時空を超えた二つの世界が交差するとき、すべては完成する…?

老いの取扱説明書 (ニュートン別冊) ムック – 2021/5/17

ムック本として、科学的観点からも、不老不死に繋がる長寿についての記事がナカナカ素晴らしい教科書的なものですね。


老いの取扱説明書 (ニュートン別冊)

「不老不死の薬」を求める伝説が,世界中に残っていることからもわかるように,私たち人類は老化を防ぎたいと願ってさまざまな手段を講じてきました。
現在では,そうした願いは科学の力によって,実現しつつあります。さらに「老化は必ずしも不可逆的(もとには戻れないもの)なものではなく,部分的には“治療”することもできる」という新しい考え方をもつ研究者もあらわれはじめています。このように,老いに対する研究は今でも活発に行われており,新たな知見が数多く生まれているのです。
本書では,加齢にともなって体が衰えるしくみや,老化を防ぐ正しい生活習慣,老化に対抗するための最新研究などを紹介します。ぜひご覧ください!

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