猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること
村上春樹さんが、亡き父の従軍体験を綴った「猫を棄てる」。中国兵“処刑”の描写に中国での反応は?
「父親の記憶が幼い頃の彼に影響をもたらした。彼だって間違いなく被害者だ」
文芸春秋で村上春樹寄稿文「猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること」(産經デジタルサイトに一部記載があります)を読む。自分のルーツを敢えて探ることで、たまたま世界に生まれ落ちた自分の存在の意味を辛いが更に読み取った話。今まで、家族のことについて、一切話をしなかったこの作家としては、結構驚きの話だ。
産經デジタルサイトに一部記載
村上春樹さんが父の従軍体験、克明に 「文芸春秋」に寄稿(1/2ページ)
作家、村上春樹さん(70)が亡き父の戦時中の従軍体験などを克明につづった寄稿文が10日発売の月刊誌「文芸春秋」6月号に掲載されることが分かった。村上さんが家…
父の体験が物語る戦中の暴力や負の記憶は、村上さんの「ねじまき鳥クロニクル」や「騎士団長殺し」といった代表的な長編の題材とも重なる。 一方で、父子間の軋轢(あつれき)も詳述。村上さんが職業作家となって以降心理的な摩擦が強まったといい、20年以上全く顔を合わせない「絶縁に近い状態」を経て、父の死の直前に「和解のようなこと」をしたと明かした。
産經デジタルサイト
ハードボイルド小説
村上春樹には小説家や評論家が手厳しい(村上春樹Wikipedia参照してみて下さい)が、ソフトハードボイルド小説としては俺は受け入れるのだ。的を得た文章がある。心がないとは言えない。高橋源一郎のコメントもそう思う。過去になかった作品なのだ。
村上春樹に関しては、俺のサイトの記事も読んでみてほしい。
村上春樹のハードボイルドな言葉
村上春樹の小説を読み込むと、人生の教訓となるような文章・言葉に出会う。そのあたりを描き出してみた。そう、ハードボイルドなセリフの一例だ。ハードボイルドな何かとスタイリッシュなスタンスを自分の中に見出せるかもしれない。アメリカの探偵小説から得たような言葉の紡ぎ方がクールと言われる由縁だ。さらりとしているが、意外と情もある。言葉というのは使い方によって、俺達の人生を決めかねない恐ろしいツールだ。彼の言葉の中にある哲学を知ってみよう。
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