ロング・グッドバイの2つの意味
ロング・グッドバイには、2つの意味がある。
1つは、レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説「The Long Goodbye」の題名であるロング・グッドバイだ。そう、日本語訳は、「長いお別れ」、だ。
もう1つは、痴呆症患者を総称しての、「長いお別れ」、だ。
The Long Goodbye 村上春樹訳
レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説である「The Long Goodbye 」は、全ての探偵小説の原点でもある。
日本では、村上春樹の翻訳で、更に、人気が上がった。
社会現象となった『長いお別れ』新訳版、文庫に登場。
私立探偵のフィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。
あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。
何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。
しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。
が、その裏には悲しくも奥深い真相が隠されていた……
The Long Goodbye 映画版
ロング・グッドバイは映画となった。
鬼才ロバート・アルトマンがレイモンド・チャンドラーの世界に挑んだ異色ハードボイルド! エリオット・グールドが主演だ。渋いぜ。
【キャスト&スタッフ】
フィリップ・マーロー…エリオット・グールド
ロジャー・ウェイド…スターリング・ヘイドン
アイリーン・ウェイド…ニーナ・バン・パラント
映画の言葉“この世はいつもロング・グッドバイさ”
それは何か悪いことが起きる前触れだったのか。私立探偵マーローは真夜中におなかがすいた愛猫に起こされ、キャットフードを買いにいく羽目になってしまった。彼が刑事に拉致されたのはその翌朝のことだった。友人テリーが妻を殺害。彼がその逃亡の手助けをしているというのだ。のらりくらりと尋問をかわしていたマーローだったが、突然、釈放。なんとテリーが自殺したという! 釈然としない中、失踪したベストセラー作家ロジャー捜査の依頼をうけるマーロー。だが、彼はこのときはまだ事件の裏に隠された複雑な人間関係を知る由もなかった。
そして、最後は、痴呆症患者を表す英語としての、ロング・グッドバイだ。
これは、邦画が最近出た。山崎努の演技が出色だ。別の意味で、渋い。
長いお別れ 映画版
明日は我が身の切ない家族の物語だ。
山崎努のセリフ。
全てが遠ざかっていくんだよ。
Amazon.co.jp限定特典:L版ブロマイドセット付き! 「湯を沸かすほどの熱い愛」中野量太監督×「小さいおうち」直木賞作家・中島京子原作。
だいじょうぶ。記憶は消えても、愛は消えない。
父と私たちの、長い時間をかけたお別れ。
たくさんの事を忘れた父が思い出させてくれた、ある“愛しい思い出”とはー
忘れるごとに深まる家族の愛に、涙が止まらない。
笑って泣いて、前に進んでいく家族の新たな愛の感動作!
長いお別れ 小説
小説は更に切ないか。家族と痴呆症になった父との物語。
父の帰りたかった場所とは?
意外な場所だったし、泣けてくる場所だ。
かつて中学の校長だった東昇平はある日、
同窓会に辿り着けず、自宅に戻ってきてしまい、
心配した妻に伴われて受診した病院で
認知症だと診断される。
昇平は、迷い込んだ遊園地で出会った幼い姉妹の相手をしたり、
入れ歯を次々となくしたり、
友人の通夜でトンチンカンな受け答えを披露したり。
妻と3人の娘を予測不能なアクシデントに巻き込みながら、
彼の病気は少しずつ進行していく。
そして、家族の人生もまた、少しずつ進んでいく。
認知症の父を支える妻と娘たちが過ごした、
あたたかくも切ない、お別れまでの10年の日々。
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