マイ・ニューヨーク・ダイアリー

J.D.サリンジャー
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自分探し系映画の今時最高峰かも?

文芸版『プラダを着た悪魔』とも称されている映画『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』が公開された。なんてたって、この映画のベースが、あの隠遁生活に入ってしまった伝説の小説家J・D・サリンジャーなのだから、それだけで、興味をそそられる。サリンジャーの小説が話題になり席巻された1990年代の米ニューヨークで、彼と接触できる人間は限られている。

接触できる人間として、老舗出版エージェンシーの人間達になってくる。で、その編集者マーガレットに、あの❝エイリアン❞で一世を風靡したシガニー・ウィーバーとくるもんだから、そりゃあ、プラダを着た悪魔に十分匹敵してしまう上司だわな。

出典:9232-2437 Quebec Inc – Parallel Films (Salinger) Dac (C) 2020 All rights reserved.

彼女のアシスタントとして働き始めるのが、作家を夢見るジョアンナ。これは、やっぱり、若手女優有望株のマーガレット・クアリーが適役だったんだろうな。

当然ながら、新人社員と有能な女編集長との間の葛藤も掛け合いも教育も指導も。その中から、主人公の自分探しの旅が始まるんだねぇ。

出典:9232-2437 Quebec Inc – Parallel Films (Salinger) Dac (C) 2020 All rights reserved.

彼女の仕事は、世界中から届くサリンジャー宛のファンレターを処理すること。まあ、タイプライターで定型文をサリンジャーの代わりに打って、返信することだけなんだったけど。

しかし、だ。そもそも、ジョアンナは、この出版エージェンシーに入社するまで、サリンジャーを一度も読んだことがないのだ。ここも、面白いところだ。

ファンレターを読み込んでいくうちに、心を揺さぶられていくんだね、ジョアンナは。送ってくるファンたちの向こうの姿を想像するのだ。色んな人達がいる。

小説の主人公に自分を重ねる10代の若者、戦争体験をサリンジャーに打ち明ける退役軍人、作家志望の娘を亡くした母親。

ふとした思いつきで個人的に手紙を返し始める。やがて彼女は、友人や恋人との関係、夢にかける情熱、そして自分の将来について見つめ直すことになる。

そんなある日、ジョアンナは、サリンジャー本人から一本の電話を受けるが……。

出典:9232-2437 Quebec Inc – Parallel Films (Salinger) Dac (C) 2020 All rights reserved.

映画オフィシャルサイト

https://bitters.co.jp/mynydiary/

長濱ねるのコメントも良いぞ

この映画を観た長浜ねるのコメントも良いね。サリンジャー曰く、「若いときは何でもやれ」。ファンレターの向こうにあるその人の生活を知ろう。とかね。

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J・D・サリンジャーを探す系の作品とは?

人から離れて、人との接触をしなくなった小説家サリンジャー。このことも、サリンジャーの神格化に繋がっていった。そして、『ライ麦畑でつかまえて』ではないが、『サリンジャーをつかまえて』という世界になっていくんだね。

小説を書いたきり世間と隔絶していった世捨て人サリンジャーを探すこと自体が、作品になっていくんだね。そんなモノが、次のようなものですね。

サリンジャーと過ごした日々

映画の原作になったジョアンナの作品が、これだ!

『ジェリーだ。きみのボスに話があってかけたんだけどね』…わたしがとった電話の相手は、J.D.サリンジャー。90年代、ニューヨーク。古き時代の名残をとどめる老舗出版エージェンシー。老作家の言葉に背中をおされながら、新米アシスタントが夢を追う。本が生まれる現場での日々を、印象的に綴った回想録。

内容紹介

サリンジャー ――生涯91年の真実

『キャッチャー・イン・ザ・ライ』によって全世界的に知られる作家となったサリンジャー。1965年に最後の作品を発表して以降、沈黙を守りつづけ、2010年に91年の生涯を閉じた。 本書は死後初めてとなる伝記で、『ナイン・ストーリーズ』『フラニーとゾーイー』などの代表作をはじめ、単行本未収録の初期短編や未発表作品まで網羅的に紹介。同時に、ノルマンディー上陸作戦での従軍体験、ウーナ・オニールとの恋と破局、最初の結婚、出版社やマスコミとの軋轢……謎につつまれた私生活を詳らかにしていく。 膨大な資料を渉猟し、緻密な追跡調査を行い、さまざまな新事実をあきらかにしたサリンジャー評伝の決定版!

内容紹介

ライ麦畑で出会ったら

サリンジャーを探しに行く青年の姿そのものが、「ライ麦畑でつかまえて」そのものの映画なのだ。面白い。

この旅が、きっと明日を変えるはずー
ジェイミーは、周囲ともなじめない孤独な生活を送っていた。
そんなある日、若者のバイブル「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、演劇として脚色することを思いつく。
しかし、舞台化には作者であるJ.D.サリンジャーの許可が必要だと知る。そこで、連絡を取ろうと試みるものの、隠遁生活をする作家の居所はつかめないまま。その最中、学校である事件が発生し、ジェイミーは寮を飛び出してしまう。そして、演劇サークルで出会った少女のディーディーとともに、サリンジャー探しの旅に出ることを決意するのだった。新たな一歩を踏み出したジェイミーが見つけた“人生のヒント”とは……?

内容紹介

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー

こっちの映画は、サリンジャーが小説家になり有名になり、世間から隔絶していくまでの辺りをかなり正確に描写したと僕には思える自伝的映画だね。是非、観てみると良いですよ。サリンジャーを掴まえるためには、必要だね。

1939年の華やかなニューヨーク。作家を志す20歳のサリンジャーは編集者バーネットと出会い短編を書き始め、その一方で劇作家ユージン・オニールの娘ウーナと恋に落ちる。だが太平洋戦争が勃発し、サリンジャーは戦争の最前線での地獄を経験することになる。数年後、苦しみながら完成させた初長編小説「ライ麦畑でつかまえて」は発売と同時にベストセラーとなり、サリンジャーは天才作家としてスターダムに押し上げられた。だが、彼は次第に世間の狂騒に背を向けるようになる…。

内容紹介

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